胸部X線撮影で分かる病気と見え方

カテゴリ:呼吸器

胸部X線撮影とは

胸部X線撮影は、立位で正面と側面の胸部のX線写真を撮り、その陰影から肺の状態を評価します。
撮影の際は、写真がブレないように大きく息を吸い、息を止めたところで撮ります。
健康な肺は、肺胞の中は空気であるため、黒く写り、逆に肺炎の場合は肺胞の中に水(胸水)があるため、白っぽく写ります。
同様に、肺に腫瘍や炎症がある場合や、血液で満たされている心臓や血管も白く写ります。

X線撮影とは

医療用X線撮影では主にガンマ線を使います。
X線撮影はガンマ線と電子の相互作用を利用した技術となり、多くの電子を含む物質ほどX線の透過率は低くなります。
また、電子は原子番号が高い物質ほど多く含み、ガンマ線を通しにくくなります。
※原子番号は原子核中の陽子数を示し、電子数は陽子数と同一です。
そのため、X線の特徴として、電子数を多く含む物質(X線透過度が低い)ほど白く写ります。
具体的には、空気はX線透過度が高いため黒く写り、水はX線透過度が低いため白く写ります。

人間の体で言えば、例えば骨は、含有しているカルシウム率が高く、またカルシウムは原子番号が高く、多くの電子を有しているため、ガンマ線を吸収しやすく(X線透過度が低い)、写真には白く写ります。
また、皮膚や空気、筋肉などはあまりX線を吸収しない(X線透過度が高い)ため、黒く写ります。

この検査で分かる病気とX線写真の見え方

X線写真の陰影の写り方で、ある程度病気を見分けることができます。
これらの陰影が認められる場合は、要二次検査となるでしょう。

肺炎

X線写真では肺がすりガラス状(スリガラス様陰影、もしくは間質性陰影)、あるいは肺全体が白く濁って(肺胞性陰影)写ります。

肺結核

X線写真では、主に肺の上部が白っぽく写ります。

肺癌

X線写真で肺に2cmを超えるこぶ状の陰影(腫瘤様陰影)が認められ、陰影の濃度が大動脈弓部の濃度より低い場合、肺癌の可能性があります。

肺水腫

肺胞の周りが水浸しになるため、X線写真では、肺全体が真っ白に写る、もしくは肺葉間に水分が溜まることで腫瘤様陰影が見られます。
※肺葉については、肺はいくつかの葉に分かれており、右肺は上葉・中葉・下葉の3葉、左肺は上葉・下葉の2葉に分かれています。その間に水分が溜まる症状です。

公開日時: 2014年03月16日  23:08:29

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